千葉急行電鉄株式会社(ちばきゅうこうでんてつ)は、かつて存在した日本の鉄道事業者で、京成電鉄と千葉県・千葉市が出資する第三セクターでした。
1957年に小湊鐵道が取得した本千葉 – 海士有木間の免許を利用して、沿線開発と旅客需要を当て込んで新線を建設・運営するために1973年2月21日に設立されたのが 千葉急行電鉄株式会社です。

1975年に小湊鐵道から免許が譲渡され、路線は1977年9月に建設が開始されましたが、建設費の高騰と工事の遅れで費用がかさんでしまいます。
そのため1992年の開業時には高い運賃設定をせざるを得ませんでした。
それに加えてバブル崩壊による郊外住宅地の需要低下もあいまって、旅客需要は伸び悩むこととなり、1994年には債務超過に陥りました。
それでも1995年(平成7年)にちはら台まで延伸開業しましたがそこで力尽きました。
1998年に事業を筆頭株主の京成電鉄に譲渡し、会社は清算されたのです。
開業からわずか6年間しか存続できなかったことになります。
路線
千葉急行線(千葉中央 – ちはら台間10.9km 第一種鉄道事業) – 京成電鉄が引き継ぎ、同社の千原線となりました。
下の図は現在の京成電鉄の路線図。元の千葉急行線は画像下部の千葉中央からちはら台。

千葉急行を受け継いだ京成千原線は、京成の一路線となった後も運賃を高く設定してあり、同じ京成の千葉線に直通する運賃を通算距離で計算せず、千葉中央で打ち切って合算する形が採られています。(ただし、本線の谷津と千葉線の京成津田沼から京成千葉の各駅発着の場合は乗り継ぎ割引が適用される)
つまり全くの別会社に乗り継ぐような運賃体系なのです。
この路線はまだ経営的に厳しいのかもしれません。
下の動画は2017年6月4日撮影の京成千原線の前面展望。